<2024年10月25日(金) リリース>
2023 Aya Rouge 綾ルージュ
(赤ワイン/辛口/750ml/アルコール度数11 %)
メルロ単体で仕込んだものと、レゲントをベースとした混醸で仕込んだものをブレンドして仕上げた。
いずれも原料は全て除梗をおこない、野生酵母による自然発酵で1週間、27℃前後で発酵させた。
発酵終了後、バスケットプレスで圧搾し、ステンレスタンクで約6ヶ月熟成。その間、重力により滓を沈殿させ、2回の滓引きをおこなった。
2024年3月に瓶詰し、さらに6ヶ月瓶内で熟成をさせ、同年10月にリリース。
外観は明るいガーネット。
ザクロや赤すぐりなど小粒で明るい赤色のベリーの香り。
口に含むと梅干や鰹出汁の味わいの上に、華やかで明るい果実を感じる。
抜栓から時間が経つにつれて淑やかに変化し、果実のエキスや黒コショウなどのスパイスの味わいが際立つ。
タンニンは柔らかくエレガントな印象で、穏やかな余韻が長く続く。
スパイスを使った料理はもちろん、和食とも相性がよい。休日のお昼からチョコレートのお菓子やブランデーを使ったケーキと楽しむのも良さそう。
現時点でも十分に楽しめるが、数年の熟成変化も楽しみ。
【産地】宮崎県綾町
【ブドウ品種】メルロ(56%)、レゲント(38%)、ドンフェルダー(6%)
【保管推奨温度】12℃
【飲み頃温度】15℃~18℃
【生産量】654本
2023 Aya Rouge
2023年は、ワイナリー横に開拓した畑が、生産を始めて2年目。収穫の増量に期待が高まる。さらに前年度に取り組んだ農福連携による日向夏ワイン造りも2回目を迎え、前回のワインをより良いものにするための挑戦の年となる。
ブドウたちは、例年通り3月中旬に発芽が始まった。毎年恒例だが、この時期になると新芽を狙ってサルハムシが集まってくる。地道な捕獲作業の開始となる。
4月下旬までサルハムシを一匹一匹捕獲する地道な作業が続く。中旬には日向夏の収穫が始まり、醸造に向けて準備が始まった。この月は、大学生インターンを受け入れ、チームがだんだんと賑やかになってきた。
5月上旬にブドウの開花が本格的に始まった。ブドウの成長は順調に進んだが、この年はブドウスカシクロバの幼虫が大発生。一部の区画では葉が食べられ大きなダメージを受けた。ブドウスカシクロバの幼虫をひたすら捕獲する。
6月はじめに梅雨入りし前半に多くの雨が降ったが、全体的には平年並みであった。中旬にはドイツ品種のレゲントがべレーゾン(着色期)に入る。ブドウたちは順調に育つ。
7月上旬は梅雨前線の影響で雨が多かった。中旬は比較的安定した天気が続いたが、ジメジメした環境での作業は、熱中症対策を行ないながら進める。
全体的にブドウの糖度が上昇してくる時期で、甘いブドウを狙って来る虫たちに気を付けながら作業を進めた。そして、来月の収穫、仕込みの準備を開始。
下旬には、アメリカの大学からインターンを受け入れ、ますます賑やかになってきた。
8月は、3日から収穫をスタート。しかし、収穫開始早々いきなり台風6号が九州に接近。上旬から台風の影響で天候は大荒れ。ブドウ畑に大きく影響があり、出鼻をくじかれるスタートとなった。中旬からは比較的天気が安定したものの、上旬の雨風の影響で、例年よりも裂果が多く見られた。
何とか2023年も無事に収穫を終えることができたが、やはり収穫期8月の雨対策は今後も課題である。